私は学生の頃から、恋愛本を読み漁るのが大好きでした。
恋愛に対して自信がなかったので藁にもすがる思いで読んでいましたが、読めば読むほど苦しくて、今考えると完全に依存していました。
大切なのは「正確さ」ではない
学生時代の私は、「先生の言うことを聞く」とか「校則を守る」といったことが得意な優等生タイプでした。
取扱説明書は必ず最初に一読する派でした。
元々の性格だと思うのですが、言われた通りにきちんとやるのが効率的だと思っていたし、きちんとやらなければ気が済まないタイプだったんですよね。
そのため、一冊の中に複数の方法やルールが書いてある本の場合、全部正しくやらなきゃ意味がないと思い、自分で自分を追い込んでいました。
実際にやってみようとするとどうしても勇気が出なかったり、うっかり忘れていてできなかったりすることがあります。
そうすると「やっぱり自分にはできないんだ…」と、できなかった自分を責めてしまい、余計に自信をなくしていました。
でも、本に書いてある通りにできなかったとしても、それはそれで別に良いと思うことにしました。
そもそも、全ての本を暗記してすぐに記憶を取り出せるほど習慣化するのは難しいと思います。せめて1〜2冊くらいの内容に絞らないと。
それに、本に書いてあることが全てだと信じていたら、例外的な出来事が起きたときにどう対処すれば良いのか悩んでしまいます。
本に書いてある状況とは少しずつ微妙に違う現実に対し、いちいち「これで合ってるかな?」と気にしてしまうのがストレスになってきたため、私は今までのように丸暗記する勢いで読むのをやめました。
自分で考えることが一番大切
本の内容を完璧にやり遂げることより、自分の頭で考えながら行動していくことの方がよっぽど有意義だと思います。
本には載っていない出来事に対応するためには、自分で考えて答えを出すしかありません。
その選択が正しかったか間違いだったかは、後になってみないとわかりません。
でも、思考停止で本の通りにやって成功するよりも、自分の考え通りにやって失敗した方が絶対に学びがあります。
「次はこうしよう」と考え直し、例えばそれが成功したとすると、それはもう自分のものになっているはずです。
自分が腑に落ちたことでないと本当の意味では覚えられないし、それぞれの著者が効果を感じて本を書いたのもご自身の経験で腑に落ちたことだからだと思うんです。
もちろん、本の内容を実践して「このときはダメだった」「このときは効果があった」と考えるのは正しい本の使い方だと思いますが、「この本の書いてある通りにやれば絶対大丈夫!」と盲信し、少しでも違うことをしてしまったら「本の通りにできなかった!」と必要以上に恐れるのは逆効果ですよね。
そういうときは大抵その本に依存し、執着しているときだと思います。
結果はともかく、自分で決めたことを行動に移すことが自信に繋がっていくだと考え、適度な距離感で恋愛本と付き合っていきたいです。